学習用問題は一旦終了となります
これまでご迷惑をお掛けしておりましたが、おかげさまで9月から教室を再開できることとなりました。つきましては、休講期間中に実施していた自宅学習用問題は今回で一旦終了とさせていただきます。今回は前回の解答のみの掲載となります。
休講期間中、この問題を毎週解いていた方は、何もしなかった場合と比較して、間違いなく棋力が向上していると断言いたします。将棋は頑張れば頑張った分強くなる競技です。今後も引き続き学習に励んでいただければと思います。
また、不定期更新にはなりますが、今後も将棋の学習に役立つエッセンスをブログに掲載していく予定です。中には難しい話もあるかもしれませんので、ご不明点はコメント欄やメール等でご連絡いただければ可能な限りお答えいたします。今後ともどうぞよろしくお願いします。
前回の解答 入門初級クラス用問題
問題① あいてのコマをタダ取りできる次の一手をふごうでこたえましょう
【こたえ】3一龍
3一龍とあいての金をとる手がせいかいです。一見すると、同銀ととられてしまいそうですが、6六の角がかんせつてきに相手玉をにらんでいるため、相手は銀を動かすことができません(かりに同銀なら1一角成でかち)。また、9一龍と香車を取る手もありそうに見えますが、9一の香車には6四の角の利きがあるため、タダで取ることはできません。このように、一見タダで取れるこまは無いように見えても、よく考えるとタダで取れるこまがあるというきょくめんはじっせんでも良くでてきます。この様な手に気づけるようになるためにはタダ取りもんだいをたくさんといてなれることがちかみちです。ブログのかこもんだいもふくめて、くりかえしタダ取りもんだいをといていきましょう。
【こたえ】4四角
4四角とあいての銀を取る手がせいかいです。あいては同金と取りたいところですが、6三の龍が相手玉をにらんでいるため、あいては4三の金を4四に動かすことができません。さきほどのもんだいどうよう、一見するとタダでとれそうなこまはなさそうに見えますが、よく見ると4四の銀をタダでとれることに気が付くと思います。このような手はあいても見のがしやすく、じっせんのなかできづければ、あいてにおおきくさをつけることができます。ライバルとさをつけるためにも、たくさんもんだいをといてれんしゅうしましょう。
問題② あいての玉をつましましょう
【こたえ】2三銀引成
2三銀引成と飛車の利きを通しながら銀を成る手がせいかいです。2三銀引成にたいして、あいては同銀とすると4二の飛車に、同玉とすると3四の銀に玉が取られてしまいます。ほかににげられるばしょもないためこれでつみになります。おなじようでも、2三銀上成だと飛車の横利きがとおらないため同銀と取られてしまいつみません。
【こたえ】8一角成、同金、8三桂
初手は8一角成とあいての桂馬を取りながら王手をする手がせいかいです。いっしゅんこまぞんになってしまいますが、あいてが同金と取る手にたいして、8三桂と打てばつみになります。つうじょうこまぞんのせめはしないほうが良いことがおおいですが、あいての玉が詰むことをよみきれているときは、こまぞんのせめをしてもだいじょうぶです。ただし、こまぞんのせめをするさい、よみまちがいがあるといっきにふりになることもあるので、あわてて指さずにじかんをつかってていねいによむようにきをつけましょう。
前回の解答 中上級クラス用問題
問題① ゆうりになるための次の一手をかんがえましょう
【こたえ】2三銀成(または2三銀不成)
2三銀成と銀を成る手がせいかいです。2八に飛車がいるため、あいては同金と取るか、3一玉とにげるかの2たくになりますが、3一玉にたいしては3二成銀とあいての金を取っておけば棒銀がさばけてせんてのせめがうまくいっています。また、同金にたいしても、つぎに2四歩とうてばあいての金がにげるばしょにこまります。1四金とにげる手にたいしては2三歩成とと金と作る手がきびしいせめとなるので、あいては2四同金ととるくらいですが、同飛ととりかえしておけば棒銀がさばけてじゅうぶんのてんかいです。このせめかたは8枚おちの棒銀じょうせきでよくでてくるかたちですが、このようにはんでなしの平手でもやくにたつことがあります。こまおちでおぼえたてすじは平手でもやくにたつということをおぼえておきましょう。
【こたえ】7六角
7六角とあいての龍の利きをとめつつ、王手をかける手がせいかいです。このきょくめんは7七の龍に王手をかけられているので、玉がにげるかあいごまするかでおうてをふせぐひつようがあります。ただし、玉がにげてもあいごましても7四金や5四金で自玉がつんでしまうかたちになっており、一見うけがないようにみえます。しかし、ここで7六角といううまいかえしわざがあります。7六歩のようにただあいごましてまもるだけでは、つぎに7四金とうたれてまけてしまいますが、あえて角であいごますることで、まもりながら4三にいる相手玉に王手をかけています。このようにせめとまもりをどうじにおこなう手を「攻防手(こうぼうしゅ)」とよびます。あいては7六角にたいしていったん王手をうけるひつようがありますが、5四金や3四玉というようなうけではぎゃくに相手玉がつんでしまいます。したがって、同龍と取るくらいですが、同玉ととりかえしておけば自玉があんぜんとなり、かちになります。このような王手にたいして王手でかえすかえしわざを「ぎゃく王手」とよびます。
問題② あいての玉をつましましょう
【こたえ】1二飛、同玉、2二歩成、同玉、1二飛
初手は1二飛と「ぎょくはげだんにおとせ」のかくげんにそってあいてぎょくをげだんにおとす手がせいかいです。あいては同玉ととりますが、つぎの2二歩成がきめ手のりょう王手です。と金と馬のりょうほうからどうじににげるためには2二歩成にたいして同玉ととるしかありませんが、さいど1二飛とうてばつみになります。このような「ぎょくをきけんちたいにさそいだす」つみすじはじっせんでもよく出てくるてすじなので、ぜひおぼえてください。
【こたえ】2一龍、同玉、3二金、1一玉、2三桂、同銀、3三馬
初手2二龍はじょうぶがひろく、つみません。せいかいは桂馬のほうをとる2一龍です。あいては同玉ととりますが、3二金とばんじょうのこまをかつようして王手をします。1一玉とにげる手にたいして2二金はあいかわらずじょうぶににげられてつみません。そこで2三桂が「まもりごまの利きをそらす」つみすじで良い手になります。あいては同銀ととるしかありませんが、銀の利きがそれたことで、3三馬までのつみになります。「まもりごまの利きをそらす」つみすじも良く出てくるので、ぜひおぼえてください。